製剤機械の紹介(2)
AL/ALシート(PTPシート)における連続駆動式
(ローラーシール式)の優位性について
Agostino Consolini 大倉敏夫

<要旨>

 製薬業界のめざましい医薬品の発展のおかげで、世界寿命が延びており2030年には、世界人口が100億人を超えるといわれている。医薬品メーカーのグローバル化が進み世界各国に工場が建てられ、ひとつの工場からPTP包装された製品を湿度や気温に違いのある世界各国の地域に供給するケースが増えている。このような状況に適応したAL/ALシートでのPTP包装形態が増加している。PTPシートの成形及び蓋材にALを使用したとしても、密封性が保持されていなければせっかくの包装材料の特性も生かせない。
  大森機械工業株式会社が提携しているイタリアのIMA社では、AL/ALシートも兼用できるPTP包装機を1950年から製造しており、高品質で安定したAL/ALシートを生産するために、成形、錠剤供給、シール方式について独自のノウハウを持っている。特に、シール方式は、ローラーシール式を採用し高品質のAL/ALシートを生産している。
  今回は、MSD/オランダがPTP包装機を購入する際に、ローラーシール式の優位性をテストにより証明した例をもとに、間欠駆動式(平板シール式)とIMA社が採用している連続駆動式(ローラーシール式)を比較し、その優位性についてデーターをもとに検証した。