取り巻く話題[1] |
吸入パターンの把握と再現評価装置に関して |
石関 一則 |
要旨 Dry Powder Inhaler(以下DPI)における薬剤粒子の分散性能を評価するには、一般にアンダーセン・カスケード・インパクター(以下ACI)に代表される環境測定器が用いられる。ACI評価は、通常一定流量(28.3L/min)での分級が行われるため、人の吸入流をエネルギー源とするDPIの使用状態を考慮した評価とはいいがたく、実吸入とのギャップを問題視する意見も多く聞かれる。 昨今、DPIの圧力損失に応じた吸入流量を用いる評価方法がUSPなどに掲載されるなど実際の使用条件を考慮した評価が注目されはじめている。 本稿では、当社における、自動車用のエンジン制御部品である流量計を用い実際の吸入パターンを可視化した試みおよび、その状態を把握し再現する事さらに、再現した吸入パターンでの評価方法について紹介するとともに、その効果について解説する。 |